Nゲージ、シール ステッカー 貼り方講座
当鉄道では、さまざまな行先方向幕、号車番号札、種別サボ、区名札など、ステッカーやシール等を購入して車両に貼り付けています。並鉄には無くてはならないアイテムです。
今回はステッカーやシール等の車両への貼り方をご紹介します。
それでは、KATOの20系特急日本海に、ジオマトリックスの『J8608 20系客車 -大阪-』を張り付けてみましょう。
必要な道具はたったこれだけです。
まずは、カッティングマット。いろんなメーカーから出てますが、私はタミヤ製のA4サイズを使っています。左上に小さくカットした部分がありますが、これは後ほど説明します。
カッティングマットってすごいんですね。柔らかい樹脂の内側に硬い樹脂がサンドイッチになっていて、柔らかい樹脂の表面がカッターナイフで切られると、切り口がきれいに閉じるようにできてるんです。よく考えられてます。
左のオレンジ色は、『ブロワー』です。写真用のものですが、車両の表面のホコリを除去するのに使います。小さなホコリでもNゲージにとっては木の枝が飛んでるみたいなものですからね。
真ん中の上は、『スケール(直尺)』、シンワ製 品番14001 直尺ステン15cm です。
カッターナイフは、その辺で売っている普通のもので大丈夫です。シートからステッカーを切り出す時に使います。
その下はデザインナイフ、タミヤ製です。切り出したステッカーを整形する時に使います。
つまようじは、ステッカーを車両に貼り付ける時に使います。先端の細さがちょうど良くて、木製なのでステッカーにやさしいです。
ピンセットは先端の細い、口先が合っているのもを選んでください。握るときの反力はある程度弱い方が使いやすいです。私は ホーザン P-88 を使ってます。
右上は100円の老眼鏡です。私は裸眼視力0.1ですが、+3.5度の老眼鏡をかけた方が作業しやすいです。しかし、合わないメガネは眼の健康を害する恐れがありますので、みなさん自分に合った作業環境でお願いします。
その下のルーペは、ワイヤーホルダー付きルーペ 5X 10X セット、アマゾンで¥1780.- でした。私の場合、ルーペを裸眼に装着するととても掛け心地が悪いので、老眼鏡の上からルーペを重ねて使っています。そうすれば快適とは行きませんがそこそこ使えます。
あっ、それから写真には写ってませんが、ごみ吸着用の荷造り用クラフトテープも必需品です。
まずは、シートからの切り出しです。スケールを当ててカッターナイフで長方形に切り出します。写真をよーーく見てください。『A寝台』の周りの楕円形のグレーのHゴムが、スケールの側面に映り込んでいるのが解りますか? これって結構大事なんです。この映り込みでスケールの位置を細かく調整できるんです。
シンワのスケールには、つや消しの『直尺シルバー』という商品もありますが、これは側面もつや消しになっていて図柄が映り込んでくれません。側面が鏡面仕上げの『直尺ステン』をお勧めします。
スケールはいつも綺麗な状態で使いましょう。手垢で汚れているとシートの表面を傷めます。
スケールを当てての切り出しには、デザインナイフよりも普通のカッターナイフを使いやすいです。刃物の進路の直進性がカッターナイフのほうが優れているからです。デザインナイフは柄が鉛筆のように丸いので、油断するとすぐに在らぬ方向に曲がっていってしまいます。
写真では裏紙ごと切り抜いたように見えますが、実は透明の裏紙が残っているんです。裏紙は切れ落ちないように力加減してください。
それから、カッターナイフの刃はステッカーに直角に立てると、狙ったところに刃先が行きません。刃先の側面がスケールの側面と一致するように傾けます。
スケールの位置が決まったら、スケールをしっかりと押さえます。カッターを進める方向は少しスケール寄りを狙いますが、スケールがカッターに押されてずれないように注意が必要です。
長方形に4辺をカットしたら、裏紙を残してステッカーだけ持ち上げます。デザインナイフの先をちょっと深い目に刺して、そっと持ち上げます。図柄を傷つけないように細心の注意が必要です。
ここで、小さく切り抜いたカッティングマットの登場です。このステッカーは両端を丸く整形しないといけないので、クルクルと回しながらカットしたいですよね。それで、ステッカーを小さいカッティングマットに貼り付けて、手のひらで向きを変えながら作業できるようにしました。
丸く整形なんてことは出来ないので、45度面の角落としで妥協します。車両に貼り付けると肉眼ではそこそこ丸く見えるもんです。勇気のある方は30度60度カットに挑戦してみてください。きっと完璧に丸に見えると思います。
ステッカーを貼るときに、カッティングマットの目盛り線に対して45度傾けて貼り付けると、角をカットするときに角度を拾いやすいです。
ステッカーの糊を利用して一旦カッティングマットにしっかり貼り付けましょう。その方が作業しやすいです。
ステッカーを貼り付ける前に、カッティングマットの脂っ気とホコリを取っておきましょう。
さて、いよいよ角落としです。この時は、刃をカッティングマットにベタ当てするのでデザインナイフを使います。デザインナイフの刃はカッティングマットに垂直に当てましょう。
狙いを定めて息を止めて…… 。刃先の先端でステッカーを軽く押さえると、” プツン ” と音がして気持ちよく切れます。刃先を戻す時に右側にずらせながら持ち上げると、切りカスがデザインナイフに付いて上がってきます。
デザインナイフに付いた切りカスはクラフトテープに押し当てるときれいにクリーニングしてくれます。
あとはピンセットにつまみ直して所定の位置へ。
貼り付ける前にブロワーでホコリを吹き飛ばしてください。
つまようじの先で位置を微調整しながら、軽く万遍なく押さえて固定します。『軽く』ですよ。いくら木とは言え、度を過ぎるとステッカー表面を傷めます。
完成しました。とても良い感じです。
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