悟鉄道の部屋

悟鉄道の鉄道模型コレクションを紹介します。走らせる事よりも、並べて眺めて楽しむ、並鉄(ならてつ)です。

EF70 1000番台 (前照灯編) その2

さて、問題の逆方向前照灯のチラつきですが、ネットではいろんな方々が研究されてまして、中でも iruchan さんの「KATO DD54の前照灯回路の改良~常点灯対応,逆向き点灯防止~:craftな毎日:SSブログ 」ページがとても参考になりました。 ありがとうございます。

それによりますと、前照灯基板にもともと付いてあった抵抗とコンデンサーは時定数からして、スナバ回路というよりもLEDの電流制限回路と解釈した方が良さそうですね。 そこでまず、適切な時定数を調べてみることにします。

部品箱の中に室内灯用テープLEDから外した150Ωがたくさん余っているので、とりあえずそれを使ってテストです。

抵抗とコンデンサを半田ゴテで取っ替え引っ替えすると基板を傷めそうなので、セロテープを使って仮配線で調べることにしました。

 

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まず、セロテープの粘着面に銅線とチップ抵抗を載せて・・・

 

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表を向けるとこんな感じです。 アキシャルリード抵抗の出来上がり。

 

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 もともと付いてあった560Ωの上に ”おんぶ” させて貼り付けて150Ωを並列接続します。

この状態で線路上に乗せで走らせてみたところ、チラつきがかなり抑えられていることがわかりました。 機関車ボディーをかぶせて前照灯を観察しても、ほとんど判らないくらいです。 時定数の調整でチラつき問題はなんとかなりそうです。

合成抵抗値を計算してみると、1 / *1 ≒ 118Ωとなります。 しかし、もともとのコンデンサーの容量が判っていないので、ここから先は攻めようがありません。

ならばここは、iruchan さんの教えに基づいて、100Ω+1μF で試してみましょう。

 

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それでは、基板に付いている抵抗とコンデンサーを外しにかかりますが、ここで室内灯用テープLEDの抵抗を外すために買っておいた、エンジニアの "SMDピンセット" なるものを初めて使ってみます。

 

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このピンセット、先は細くて良いのですが、根本が急に分厚くなていて少々使いずらそうだったので、あらかじめグラインダーで整形してあります。

まずは、前回に引越したコンデンサーを外して、

 

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次はチップ抵抗。

良い感じですね。 チップ部品をしっかりと掴めます。

チップ部品を外す時は、このピンセットでつかんで軽く上向きに引っ張りながら、チップ部品の両方の電極に同時に半田ゴテを当てると、簡単に取り外せます。

 

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抵抗は 100Ω に交換。

引越してきたコンデンサーを外したついでに容量を計測してみると、運良く 1μF だったので、そのまま元通りに取り付けて完成。

 

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さて試運転。

おおっ! なんと!!

逆方向のLEDを見事に消灯できました。 チラリとも光りません。 これはミラクルです。

運転フィーリングにも問題ありませんし、時定数はこれで決定です。

iruchan さんのスナバ回路は、コンデンサー蓄電式常点灯前照灯にも効果があることがわかりました。

 

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ということで、最終的な常点灯前照灯の回路図はこのようになります。

EF70 1000番台 (前照灯編) も無事に完結することができました。

 

最後に、今回使った部品たちです。

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左から、定電流源IC、コンデンサー、ダイオード

 

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ポリウレタン線、ポリイミドテープ、抵抗100Ωです。全て秋月電子さんで揃いました。

 

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